
ゴソゴソ…ゴソゴソ…

冷蔵庫で何をしてるの?

パン作りに使うバターを探しているんだ…あったあった!

それ、有塩バターだよ…使うならちょっと工夫がいるよ。
こんな悩みありませんか?
- パン作りにはどのバターを使うの?
- バターを使うことで違いがあるの?
- バターがないときに代わりになる油脂は?
この記事では、手作りでパンを作る方が、
バターを最大限生かしたパンが作れるように、次のことをまとめました。
- パンにおけるバターの役割
- パンに使うバターの種類
- バターの代用
バターの使ったパンはとても香ばしくなります。
この記事を読んで、バターを使ったパンがどのように焼きあがるか参考になればと思います。
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パン作りにおけるバターの役割
バターに限らずパンに入れる油脂には大事な役割があります。
- 生地を伸びやすくする
- 成形しやすくする
- パンのボリュームを大きくする
- パンに水分を保持して美味しさを持続する
上記に加えて、バターのように香りの強い油脂は、さらに以下の役割があります。
- パンがふっくら香ばしくする
- 風味をよくする
- 焼き色がつく
これらのメリットを最大限に生かすには、バターの使い方に注意が必要です。
以下に、注意点をまとめました。
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パン作りにおけるバターの使い方の注意点

バターの使い方の注意すべき点は、3つあるよ!
- 使う前は室内に出して柔らかくしておく
- イーストとバターを混ぜない
- バターを入れるタイミングはグルテンが形成されてから
使う前は室内に出して柔らかくしておく
冷蔵庫にバターを入れていると固くなります。
バターのメリットを最大限に生かすには、固さはとても重要になってきます。
最適な固さは、指で力を入れると押せるぐらいの固さです。

バターが溶けるまで時間がかかるよ…
レンジで温めよう!

ちょっと待って!!バターは温めない方がいいよ。
バターが適度の固さになるには少し時間が必要になります。
早く溶かそうとレンジに入れたくなる気持ちは分かりますが、おすすめしません。
レンジで温めすぎた場合、バターが固形から液体になります。
一度、液体になったバターは、冷蔵庫で固めても2度と元の状態には戻りません。
(元の状態とは、バターの役割が最大限に活かせなくなるということです。)
絶妙な固さでレンジを止めれる方は、大丈夫ですが…
難しいので極力レンジを使わずに室内で溶かしてください。
イーストとバターを混ぜない
バターに限らず油脂全般は、イーストと混ぜるとイーストの表面をコーティングします。
イーストは、コーティングされると活性を失ってしまします。
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バターを入れるタイミングはグルテンが形成されてから
イーストとバターを混ぜてはいけないという点からも、
パン生地にバターを入れるタイミングはとても重要です。
バターを入れるタイミングは、パン生地のグルテンがある程度形成されてからです。
グルテンが形成されてからバターを入れることで以下のメリットがあります。
- バターが生地に早くなじむ
- 混ぜるのに時間がかからない
- グルテンが強化される
パンに使うバターの種類

どうして、有塩バターだと工夫が必要なの?

それは、読んで字のごとく“塩”が入っているからだよ。
バターには、一般的に2種類あります。
- 有塩バター
- 無塩バター
通常、パンやケーキには「無塩バターを使用してください。」と書かれていることが多いと思います。
有塩バターには、塩が入っているので、塩味が強くなるためです。
ただし、パンにおいては、作るパンの種類によります。
食パンを例にあげて塩分量を見てみます。
【1.5斤の食パンの場合】
粉380gに対して
塩 = 7.6g
有塩バター = 19g
(バター内の塩分 = 最大0.38g)
つまり、食パン1.5斤のパン中の塩分は、ほとんど変化なし
有塩バターの塩分量は、約1〜2%
次に、バターの使用が多いブリオッシュを例に塩分量を見てみます。
【ブリオッシュの場合】
粉300gに対して
塩 = 4.5g
有塩バター = 60g
(バター内の塩分 = 最大1.2g)
つまり、ブリオッシュ中の塩分は、1g前後増えます
有塩バターの塩分量は、約1〜2%
食パンなどの塩分が少ないパンは、無塩バター・有塩バターどちらを使っても大丈夫です。
ブリオッシュなどバターを多く含むパンは、有塩バターを使うと塩味が濃くなります。
有塩バターしかない場合は、材料の塩から有塩バター内に含まれる塩分量を引いて使うようにすると濃くなりません。
- 塩分の少ないパン ⇒ 無塩バター・有塩バターどちらでも
- 塩分の多いパン ⇒ 無塩バターがおすすめ
私のおすすめは、
『よつ葉の無塩バター』です。
頻繁にパン作りをするので、いつも450gの大きいサイズを購入します。
よつ葉の無塩バターは、クセがなく小麦粉や酵母の味を邪魔しません。
焼きあがったパンは、バターのほどよい風味がでて、冷めても美味しいパンができます。
バターの代用

あ…パン生地に入れるバターがない!?

バターの代わりになる油脂は…
香りのあるあれだね!
いざパンを作ろうと思ってもバターがない時があります。
バターの代用になる油脂は、以下の2種類あります。
- マーガリン
- オリーブオイル
(※もちろんショートニングやサラダオイルなども代用できますが、バターのようにコクがでません。)
ただし、それぞれを使うには注意点があるのでバターと同じように生地と混ぜないでください。
マーガリン
マーガリンは、バターの代用品として作られました。
バターと似た風味を持ち、かつ安価で手に入るので、一般的にパン作りによく使われています。

ただ…マーガリンは添加物が入っていたり、トランス脂肪酸を含んでいたり…
食べ過ぎに注意だね。
オリーブオイル
オリーブオイルは、ピザ生地やフォッカチャなどに使われる油脂です。
バターの代用としても使えますが、オリーブオイルは液体なので使い方に注意です。
- 【水分量を減らす】オリーブオイルは液体なので材料の水分量を減らして混ぜる
- 【生地に練り込む時】ボールでオリーブオイルを少量ずつ入れ、手をグーパーにしてしっかり練り込む
バターの風味を生かしてコクのあるパン作り
バターを入れたパンは、香ばしく、焼き色が濃く、コクのあるパンが出来上がります。
それを最大限に際立たせるには、バターの性質や使い方のコツを知ることが第一歩です。
バターを使った美味しいパン作りの参考になれば幸いです。
honaoショートニングを使ったパンってあるけどバターと何か違うの? bochikoもちろん!性質も出来上がりのパンも変わってくるよ。 […]