【幼児期】子供が嘔吐・下痢をした時の受診のタイミングは?家庭での対処法は?

【幼児期】子供が嘔吐・下痢をした時の受診のタイミングは?家庭での対処法は?

 

ほなお
honao

嘔吐や下痢をしたらすぐ病院に行くべきかな?

ぼちこ
bochiko

嘔吐にはたくさんの原因があるからすぐに病院に行かなくても大丈夫。

ほなお
honao

どう判断すればいいか分からないよ。

ぼちこ
bochiko

まず落ち着いて。受診前に家庭でできることがたくさんあるよ。

 
幼児期の子供が嘔吐や下痢をした時にこんな悩みはありませんか?

 

こんな悩み

  • 病院に連れて行くべきかどうか分からない
  • 家庭でのケアの方法が分からない
  • どのような食べ物や飲み物がいいの?ダメな食べ物は?

 
この悩みを解決するために、本記事では以下のことをまとめました。

 

本記事の内容
  1. 嘔吐・下痢の原因と受診の目安
  2. 嘔吐・下痢時の家庭でのケア方法
  3. 嘔吐・下痢時の食事・NG食べ物について

 

嘔吐・下痢したときの子供の症状と受診の目安

嘔吐・下痢したときの原因

嘔吐・下痢したときの子供の症状と受診の目安

嘔吐にはいくつかの原因があります。

 

嘔吐の原因
  • 【胃腸炎】…ウイルスや細菌などの感染症
  • 【耳にある神経からの刺激】…車酔いやめまいなど
  • 【中枢神経系疾患】…脳炎や髄膜炎など

 
嘔吐だけでなく下痢が同時に起こるときは、胃腸炎が原因のことがほとんどです。

 

嘔吐・下痢時の病院受診の目安

治療の目安

 

受診の目安

  • ぐったりしている
  • 意識が朦朧としている
  • 高熱がある
  • 水分を取ることができない
  • 便の色がおかしい(黒っぽい便・赤い便・白い便)

 
嘔吐や下痢をした後に、体調が戻る場合があります。
しかし、これらの症状があれば、かかりつけ医に相談の上、受診してください。

 

受診前に家庭でしておくべきこと

受診前に家庭でしておくべきこと

嘔吐や下痢で症状を把握するのに必要なのは、排出物がどのような状態であるかです。

 

POINT!

  • 嘔吐物や下痢便の状態を写真に撮っておく

 
便の色で病気の種類を特定することができます。

 
【黒っぽい便・赤い便】
消化管の出血によります。
黒っぽい便は校門から遠い場所、赤い便は肛門近くの出血です。

 
子供の病気で考えられるのは、腸重積・切れ痔などです。
腸重積は、腸が腸に入り込むことです。

 

腸重積の症状

  • 下痢に加えて嘔吐を繰り返す
  • 間欠的な痛みを伴うため痛がる、普通に戻るを繰り返す
  • 元気がなくなる

 
早期診断が必要になるので、このような症状がでた場合はすぐに受診してください。

 
【白い便】
感染性胃腸炎のロタウイルスが原因のことが多いです。
6ヶ月〜2歳の子供に多く、冬〜春先にかけて流行します。

 
嘔吐、発熱の症状も出ます。

 

嘔吐・下痢時の家庭でのケア方法

嘔吐・下痢時の家庭でのケア方法

嘔吐・下痢時のケア方法は以下になります。

 

嘔吐・下痢時のケア方法
  • 嘔吐したら横向きに寝かせる
  • 嘔吐してもすぐに水分・食べ物を与えない
  • 嘔吐・下痢で汚れた服はすぐに着替える
  • ケアする人はケア前後で石鹸で手洗いまたは消毒液でしっかり手を洗う

 

嘔吐したら横向きに寝かせる

吐いたものが気道に詰まる場合があります。

大人の目が届くとろろで、横向きに寝かします。

 

嘔吐してもすぐに水分・食べ物を与えない

吐いてすぐに水分や食べ物を与えると、胃が刺激されてまた嘔吐することがあります。

一度吐いてから、30分ほど時間を置いてから水分補給しましょう。

 
吐いて口の中が気持ち悪い場合は、水でゆすいであげてください。

 

嘔吐・下痢で汚れた服はすぐに着替える

嘔吐や下痢をしている場合は、頻繁に服が汚れます。

 
汚れた服のにおいで吐き気が誘発されないようにすぐに着替えさせましょう。

 
汚れた服はすぐに洗ってください。

感染性ウイルスの可能性がある場合は、排出物が乾燥することで二次感染の恐れがあります。

 
排出物を掃除するときは、マスクやゴム手袋などを着用すると安心です。

掃除後は、しっかり手洗い・消毒をしてください。

 

ケア前後で石鹸で手洗いまたは消毒液でしっかり手を洗う

二次感染を防ぐために、ケアする人は、ケア前後しっかりと手を洗ってください。

 
石鹸で手洗いをするか、消毒液をつけるか、どちらかができれば大丈夫です。

 

嘔吐・下痢時の食事・NG食べ物について

嘔吐・下痢時の食事について

水分補給の方法

嘔吐や下痢が続くと、水分や栄養素が失われ、体力が消耗しやすくなります。

 

  1. 嘔吐や下痢が落ち着いたら、まずは水分補給を少しずつおこないます

     

  2. 食事は温かく、消化のよいもので栄養補給

 

嘔吐・下痢時に必要な栄養素

  • 【水分】…経口補水液やスープの上澄みなど
  • 【たんぱく質】…傷ついた粘膜の修復に必要
  • 【ミネラル】…水分と一緒に失われる

 

水分

水分

子供が飲みやすく感じるものを与えてあげてください。

 
果物では、リンゴがおすすめです。

リンゴは水分もカリウムも豊富に含まれているので、すりおろしたり、果汁にして飲ませてあげてください。

 
飲み物では、紅茶がおすすめです。

紅茶には下痢止め作用があるタンニンを含んでいます。

 
乳児用イオン飲料などがありますが、飲ませる場合は注意が必要です。

 

乳児用イオン飲料の注意点

  • 糖分を含むので飲ませすぎると糖分過多になる
  • 水分や食事が取れるようになれば控える
  • 元気になれば水分補給は水やお茶にする

 

たんぱく質

たんぱく質

 

たんぱく質を含む食材

  • 豆腐
  • 白身魚

 
豆腐は、胃腸にやさしく水分を多く含むので、たんぱく質だけでなく水分補給にもなります。

 
白身魚は、高たんぱくかつ低脂質なので消化がよいです。

 
卵は、栄養バランスがよくたんぱく質を多く含みます。

 
注意!脂質の多いものや消化の悪いたんぱく質は避けてください。

 

ミネラル

ミネラル

ミネラルの中でも摂取したいのがカリウムです。

 

カリウムを含む食材

  • リンゴ
  • バナナ
  • かぼちゃ
  • ほうれん草
  • 梅干し

 
軟らかく火を通したり、すりおろしたり、食べやすくして与えてください。

 
梅干しは、塩分が多いので取りすぎに注意ですが、体力を回復させたり、菌の繁殖を抑える効果などがあります。

 
梅干しに温かいお湯を入れて飲むと、水分補給にもなります。

 

嘔吐・下痢時のNG食べ物

嘔吐・下痢時のNG食べ物

下痢時のNG食べ物

 

下痢時のNG食べ物

  • 油脂分の多いもの
  • 牛乳・乳製品
  • 食物繊維の多い食材(海藻、きのこ類、豆類)

 
これらは、消化しにくい食べ物なのでできるだけ避けましょう。

 

嘔吐時のNG食べ物

 

嘔吐時のNG食べ物

  • 酸味の強いもの

 
柑橘系の果物やジュースなども含まれます。

 
酸味のあるものは、吐きやすくなるので注意が必要です。

 

嘔吐・下痢時は水分補給と温かく消化のよいもので栄養補給

【幼児期】子供が嘔吐・下痢をした時の受診のタイミングは?家庭での対処法は?

嘔吐・下痢時のケアのポイントをまとめておきます。

 

POINT!

  • 二次感染予防に手洗い・消毒をしっかりする
  • 嘔吐・下痢時は飲食控えて、落ち着いたら少しずつ水分補給
  • 水分補給ができたら、温かい消化の良い食事で栄養補給

 
嘔吐や下痢でもっとも注意すべきは、感染性胃腸炎です。

 
大人から子供へ、子供から大人へ移り、家族全員が感染してしまう危険性があります。

 
日頃からの手洗い・うがいの予防、感染時は二次感染の予防で最小限に抑えられるように対処方法をしっかり身につけておくことが重要です。